願い一つ、署名1341万 協力の「声」形として示す 拉致問題

 今回の国民大集会では、政府に提出後、保管されていた1341万筆を超す署名が初公開された。拉致被害者帰国への切望が込められた署名を前に、家族らは深い感謝を示した。

 「救出を願うお一人お一人の魂を感じ、感謝するばかりです」。横田めぐみさん(54)=拉致当時(13)=の母、早紀江さん(83)は署名が詰まった箱の山を前に語った。

 署名は平成9年4月12日から今月19日までに、政府に提出された1341万4325筆。拉致解決を求める「声」を、形として示してほしいという家族らの長年の要望を受け実現した。

 署名活動は9年3月の家族会結成直後から支援組織も加わり各地で展開。早紀江さんは「最初は誰も拉致事件など知らず、用紙を載せた板をはたかれることさえあった」と振り返る。

 だが、14年に北朝鮮が拉致を認め被害者5人が帰国すると協力の輪は広がった。「最初は署名に意味があるのか不安だったが、国民の声が確かに局面を動かした」。市川修一さん(64)=同(23)=の兄の健一さん(74)は、「拉致解決は世論が最大のカギ」と、地元・鹿児島で地道な署名活動を続ける。

 拉致が長期化して風化も懸念される中、家族や支援組織からは、街頭署名が思うように集まらないとの声もあがる。田口八重子さん(63)=同(22)=の兄、本間勝さん(75)は「国民を信じて地道に取り組んでいきたい」。

 政府が未把握だった被害者、曽我ひとみさん(60)が14年に帰国すると、拉致の可能性が排除できない特定失踪者の家族らも署名活動に本格的に参加するようになった。特定失踪者家族会副会長の藤田隆司さん(61)は、「闇に埋もれた被害者を含め全員を救出してほしい」と訴えた。

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