参院選で雪辱期す政府・与党 12年前の呪縛は解けるか

【政界徒然草】

 夏の参院選の前哨戦とされる衆院大阪12区、沖縄3区両補欠選挙(21日投開票)で、自民党の公認候補が相次ぎ敗れた。補選で自民党が候補を立てて敗れたのは平成21年10月以来、9年半ぶりということもあり、政府・与党内では、夏に控える参院選が第1次安倍晋三政権下で大敗した19年選挙の二の舞になるのではないかとの不安も高まっている。安倍首相は呪縛を解き、雪辱を期すことができるか。

■与党、補選連敗「織り込み済み」

 「自民党として一人一人が今回の選挙結果を胸に刻みつけ、今一度しっかりと身を引き締めなければならない。地域の声に耳を傾けながら、政策に生かすという原点に立ち返り、参院選の必勝を期したい」

 安倍首相は補選の投開票から一夜明けた22日、官邸で記者団にこう述べた。

 首相は選挙戦最終盤の20日に大阪入りし、大阪12区の四條畷(しじょうなわて)、大東、寝屋川の3市でそれぞれ演説し、公認候補への支持を訴えた。首相が衆院の1選挙区で3カ所もマイクを握るのは異例だ。結局公認候補は、当選した日本維新の会候補と約1万3000票差の次点に終わった。

 敗戦にもかかわらず、自民党幹部らの責任を追及する声が公然と出てこないのはなぜか。

 党内には、選挙期間中から次期衆院選を見据え「今回負けたとしても2位にとどまることが重要だ」(閣僚経験者)との見方があった。維新は、7日に投開票された大阪府知事・市長の「ダブル選」の勢いを維持したという地域事情もあり、永田町関係者は「負けは織り込み済みだった」と指摘する。

 また、憲法改正を目指す首相の立場からすれば、同じ野党でも旧民進党系候補に議席を明け渡すより、改憲で協力を得られる維新の勝利のほうが受け入れやすいとの見方もある。

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾=ぎのわん=市)の名護市辺野古移設を主要争点に、与野党対決となった沖縄3区は、各メディアが21日午後8時の投票終了と同時に野党系候補の当選確実を報じた。

 ただし、与党系候補との最終的な票差は約1万7000票。同じく野党系が与党系を下した前回の29年衆院選の約2万9000票差だったことを踏まえ、官邸筋は「大方の予想より詰まった。今回は1万票以上詰めた」と話し、善戦したとの認識を示している。

 自民党の二階俊博幹事長は22日の記者会見で、参院選への影響を問われ「それほど大きな影響があるとは思えない」と述べた。「補選ショック」は限定的ということだ。

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