「徴用工」から暴走する韓国訴訟、元凶は日本のリベラル知識人!? 最高裁判決に西岡力氏が警鐘…韓国側の「驚くべき主張」と「最大の弱点」

 いわゆる「元徴用工」をめぐる韓国最高裁の「異常判決」で、日本にとって最悪の事態が懸念されている。判決で「日本統治不法論」が掲げられているため、戦時労働者問題以外に、日本の朝鮮統治時代のあらゆる政策が賠償の対象になる恐れがあるというのだ。事の発端には日本のリベラル知識人も関わっているという。判決文を精読した麗澤大学の西岡力客員教授が、韓国側の驚くべき主張と、最大の「弱点」について明かした。

 新一万円札の肖像画に渋沢栄一を採用するだけで難癖をつける韓国だが、日本の朝鮮統治について最高裁判決ではもっと恐ろしいことが書かれていると西岡氏は警鐘を鳴らす。

 「判決は、日本の朝鮮統治が不法な支配だったという危険な論理を持ち出した。この論理では、戦時労働者問題だけでなく、例えば『三・一』独立運動で死亡した、神社参拝を強要されたなど、日本が統治時代に行ったすべてのことが『不法な支配に基づく強要だ』ということになる。無限に慰謝料の請求が行われる可能性がある」

 今月に出した著書『でっちあげの徴用工問題』(草思社)で、西岡氏は判決を詳細に分析した。判決では、日本の朝鮮統治について次のように記されている。

 《まず、本件で問題となる原告たちの損害賠償請求権は、日本政府の朝鮮半島に対する不法な植民支配及び侵略戦争の遂行と直結した日本企業の反人道的な不法行為を前提とする強制動員被害者の日本企業に対する慰謝料請求権という点を明確にしておかなければならない》

 1965年の日韓請求権・経済協力協定で、両国の請求権問題は「完全かつ最終的に解決」と確認されている。ところが、韓国最高裁は、日本による統治を「不法」と断じることで、日本企業に慰謝料の支払いを命じたのだ。

 驚くことに、日本の朝鮮統治を不法とする考えは、日本のリベラル系の学者らから提起されたものという。

 西岡氏は「2010年に当時の菅直人首相に、『日本の朝鮮統治が不法だ』と言わせようとして、それぞれ500人を超える日本と韓国の知識人が声明を出したが、菅首相は法的に不法とは言わなかった。だが、韓国最高裁は12年に『日本統治不法論』で、戦時労働者への賠償支払いを認める差し戻しを命じた。日本統治不法論を韓国に発信した日本の知識人こそが今の日韓関係を悪くした元凶といえる」と話す。

 韓国の原告側は、賠償を命じられた日本企業の資産差し押さえを進めている。「異常判決」を受け、活動が勢いづいているようにも見えるが、資産の現金化には至っていない。西岡氏はその動きに韓国側の「弱点」が見えるという。

 「彼らは、韓国政府が認定する『強制動員被害者』22万人(7万人の軍人・軍属含む)に対する補償を目指している。ところが、動員したとされる企業約1300社のうち、現存しているのは300社未満で、相手企業がないため裁判を起こせない人もいる。企業にカネを出させて基金を作って、全被害者に補償するというのが彼らの狙いだが、勝訴した原告らが資産の現金化を求める動きが起きれば、全被害者を対象にした基金ができなくなる」

 日本政府は今後、どう対応していくべきか。

 西岡氏は「資産を現金化したら『対抗措置を取る』として、基金設立などには絶対応じてはならない。日本政府は現在、65年の協定に基づく協議を求めているが、韓国側の返答はない。ある段階になったら、協定にある仲裁委員会の設置を求め、拒否されたら国際司法裁判所に提訴するべきで、それに備えた戦時動員の実態を含めた国際的広報を行う必要がある」と指摘した。

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