北朝鮮拉致 「これで最後に」家族と思い共有 社会部編集委員 中村将

 安倍晋三首相との面会後に記者会見した拉致被害者の家族らは「焦らずに確実に対応してほしい」との気持ちを政府側に伝えたことを明らかにした。「これで最後にしてほしい」との切実な思いがにじむ。

 米朝首脳会談を機に、拉致問題が動き出しそうな気配になった今、世論の盛り上がりが、政府を後押しすることは間違いない。被害者家族らが発してきた言葉から、その思いを改めて共有していきたい。

 「たくさんの人が次から次へと北朝鮮に連れて行かれ、何もわからないままにされている。それで本当にいいんですか、という怒りが大きな力になりました」

 「親は、だれでもそうなると思います。やりますよ。気が狂うほど。同じ立場になれば、みなさんきっとそうされるでしょう」

 横田めぐみさんの母、早紀江さん(82)の言葉だ。

 白髪になって久しい。最近は、自分のことを「どこにでもいるおばあさん」と表現する。「お母さん」ではないところに、過ぎ去った時間の長さを感じる。

 救出運動の先頭に立ち、歴代首相に何度も問題解決を訴えてきた家族会初代代表で、夫の滋さん(85)は病床にある。めぐみさんの消息に加え、滋さんの健康も気遣う早紀江さんの心労は限界にきている。

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