米山隆一前新潟県知事のレガシー、医療ビッグデータ構想どうなる?

 花角英世氏の新潟県知事就任に伴い、医師でもある前知事の米山隆一氏が打ち出した「医療ビッグデータ構想」の行方が関心を集めている。同県の今年度予算には計画策定の経費3341万円が計上され、実現に向けて既に動き出してはいるものの、花角知事は費用対効果を「見極める必要もある」と指摘。前知事の肝いりの政策が日の目を見るかは、県政が抱える課題の優先度を新知事がどう判断するかにかかってきそうだ。

 (市川雄二、村山雅弥)

 構想は、県立病院などの患者の電子カルテに記録された検査結果や診断リポート、診療報酬の明細書などをデータベース化して解析し、県民の健康増進や治療法の開発、医師の研究環境の改善につなげるのが狙い。米山氏は検査や薬の処方の重複を防ぎ、医療サービスの費用や時間を抑えられる効果を生む可能性もあると説明し、新潟大と連携して取り組むとしていた。

 花角知事は12日の就任会見で「さまざまなビッグデータを活用して経済・社会をより良いものにしていく試みは全く賛成」と構想の意義を認めた。その上で「コストと狙う効果(の比較)でうまくいくのかという見極めも当然必要」と述べ、構想の中止も視野に入れる考えをにじませた。

 米山氏は在任中の4月に、構想の具体化を図るプロジェクトチームのリーダーとして健康情報管理監のポストを新設し、慶応大医学部の宮田裕章教授を任命した。県福祉保健部の担当者は「予算で認められた作業を粛々と進めるが、節目ごとに新知事の判断を仰ぐことになる」と説明。政府もビッグデータの活用に積極的なことから「国の動きに乗り遅れないようにしたい」としている。

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