【再び、拉致を追う】日朝「正常化」ありきだった政府、安倍氏は蚊帳の外:イザ!

2012.9.20 01:41

【再び、拉致を追う】日朝「正常化」ありきだった政府、安倍氏は蚊帳の外

【再び、拉致を追う】第2部 9・17を検証する(4)

 平成14年9月の小泉純一郎首相の北朝鮮訪問は、金正日総書記が自ら拉致を認め、拉致被害者5人が帰国するという大きな外交的成果を生んだ。

 政治は結果がすべてであり、それ自体は高く評価すべきだ。ただ、小泉氏をはじめ日朝交渉を主導したメンバーは国交正常化に前のめりで、拉致問題の重要性をどこまで認識していたかというと疑問視される。

 「(重要なのは)拉致問題で何人が帰ってくるこないということではない。そういうことがあればハッピーだが、それよりまず国交正常化に対する扉を開くことに大きな意義がある」

 これは事務方トップの古川貞二郎官房副長官が小泉訪朝直前の9月12日の記者会見で語った言葉だ。

 長年拉致問題に取り組んでいた安倍晋三官房副長官が訪朝を知らされたのは、8月30日の報道発表の直前だった。政府内で拉致問題を重視していた安倍氏は、日朝交渉のラインから完全に外されていたのだ。

 安倍氏は小泉氏に同行して北朝鮮を訪れるが、水面下の交渉を担っていた外務省の田中均アジア大洋州局長から『日朝平壌宣言』を見せられたのは「行きの飛行機の中だった」という。安倍氏は平壌宣言に「拉致」が明示されていないことを初めて知り、「それはおかしい」と異を唱えたが、すでにどうしようもなかった。

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