ザ・インタビュー/コロナ後牽引する「Z世代」 強い目的意識、ゆるいつながり…小説形式で解読 牛窪恵さん新刊「若者たちのニューノーマル」(日経BP、990円)  

 テレビなどで世代ごとの特徴や消費行動を分かりやすく解説するマーケティングライターとして知られる著者が、コロナ禍で取り組んだテーマが「Z世代」だ。新刊は、今どきの若者たちの価値観や日常を小説に落とし込み、マーケティング解説を加えたもの。ゆるいつながりに地元愛、環境意識…。Z世代の生き方には、コロナ収束後のヒントが詰まっている。

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 10代半ばから20代半ばを指すZ世代。SNSネーティブの彼らの日常はスマートフォンとともにあり、コミュニケーション欲が旺盛だ。米大リーグで活躍する大谷翔平選手や将棋の藤井聡太棋聖もZ世代だ。

 「草食系男子」「ゆとり世代」など、これまでも世代論を執筆してきた。「ちょうどZ世代が就職して数年たった時期だったので、今どうなっているのかを知りたいと思ったのが執筆のきっかけです」と明かす。

 本書は物語形式で展開される。前半の小説部分は、49歳の渡辺正太が、関西の大学に通う21歳の息子・翔一と体が入れ替わる設定。正太目線で進むことで、今どきの大学生活と若者を取り巻く環境がよく理解できる。後半では、マーケティングのキーワードを解説し、Z世代を分析する。

 コロナ禍の執筆となったが、約130人にアンケートをし、30人以上にオンラインインタビューを実施。浮かび上がったのが、「多様性」だった。

 「身近な人以外のあこがれの人物をアンケートで聞きましたが、本当にバラバラで共通の人物がいない。カテゴリー分けも難しい中で、どうしたら感情移入して読めるかを考えたときに、読者層くらいの年齢の人が若い人の世界に行く、という設定が分かりやすいと思いました」

 大学時代に脚本を学んでいたこともあり、小説形式に挑戦したという。

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