ワクチンあっても早期接種は限界 会場・人材で自治体苦慮

 新型コロナウイルスワクチンをめぐり、政府が「早期接種」に向けた動きを加速している。厚生労働省は30日、5~6月の市区町村ごとの具体的な配送量を都道府県に通知し、希望する高齢者へ7月末までに2回目の接種を完了するよう自治体へ要請。状況次第では高齢者以外の接種も前倒ししたい意向だ。しかし、実際に接種を行う自治体側は、会場や医療従事者の確保、接種券の配布などの対応に追われており、政府の思惑通りになるかは不透明な部分が多い。(鬼丸明士)

■「準備期間足りない」

 「突然期限を設けるのはやめてもらいたい」。医療従事者や接種会場の調整を進めている仙台市の担当者は、政府の要請を受け、困惑気味にこう話す。

 100万人以上の人口を抱える同市。3月末に65歳以上の高齢者へ接種券を発送したが、集団や個別の接種予約の受け付け開始時期はまだ決まっておらず、高齢者以外の接種券発送は、めどもついていない。

 5月以降はワクチン供給が急増するが、それまでの準備期間が短く、対応は追いついていない。担当者は「期限を設けるなら、ワクチンがいつ何個来るのか早く明らかにしてもらいたかった」とこぼした。

 さいたま市も5月半ばにこれまでの5倍の量のワクチンが届く見込みだが、接種スケジュールの策定はワクチンの到着を待ってから作ることにしている。担当者は「7月末までに完了させるには準備期間が足りない」と危惧する。

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