「かかりつけ医」で予約断られ困惑 高齢者のワクチン個別接種

 5月から本格化する一般の高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの接種をめぐり、「かかりつけ医」での個別接種の予約受け付けを始めた自治体で、「初診」を理由に予約を断られるケースが相次いでいる。初期のワクチン供給量がごく限られていることもあり、「かかりつけ医」のいない高齢者からは困惑の声が上がっている。(秋山紀浩)

 「市からは『かかりつけ医での接種を』と説明されているが、実際は難しい」。87歳の父親と同居する京都市左京区の女性会社員(53)はこう訴える。

 市から、父親に予約開始を知らせる案内が届いたのは4月26日。すぐにかかりつけ医に電話したが「接種をしていない」と言われ、市が接種先として公表している病院にも「1カ月に1回は受診している人を優先しており、初診の人は予約できない」と断られた。案内には「5月下旬以降に集団接種の予約を受け付ける」とも記されていたが書面では詳細は分からず、女性は「高齢なので早く接種してほしいのに」と不安を募らせる。

■予約枠わずか

 京都市では4月26日から、75歳以上の一般高齢者向けに約700カ所のかかりつけ医で行う個別接種の予約を開始。対象者約23万人に対し、接種開始の5月11日の週に打てるワクチンは対象者の7・8%にあたる1万8千回分にとどまる。そのため、かかりつけ医には「予約が終了した」「接種を実施していない」との理由で断られた上、他の病院でも断られるケースが続発している。

 「予約枠がわずかしかないのに、希望者が圧倒的に多い」と話すのは、接種を行う市内の病院担当者だ。予約開始後、電話が1日100件前後寄せられているが、「かかりつけ患者でも断らざるを得ない状態だ」と実情を説明する。市のコールセンターも回線が一時パンクした。

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