両陛下、福島県の被災者らとご懇談 震災10年、オンラインで

 天皇、皇后両陛下は28日、お住まいの赤坂御所と福島県をオンラインでつなぎ、東日本大震災から10年の復興状況について自治体関係者から話を聞かれた。東京電力福島第1原発事故の影響で、立ち入りが制限された「帰還困難区域」が多く残る同県双葉町と大熊町の被災者らとも懇談された。

 オンラインによる震災被災地のご視察は3月の岩手、宮城に続き3県目。福島は当初、2月に予定されていたが、直前に福島・宮城で最大震度6強の地震が発生し、延期されていた。

 両陛下は内堀雅雄知事から説明を受けた後、震災と原発事故の記憶や教訓を伝える双葉町の「東日本大震災・原子力災害伝承館」を映像でご視察。続いて、双葉・大熊両町の関係者と画面越しに懇談された。

 来春以降の住民帰還を目指す双葉町では、県内外の避難先を転々としたという山本敦子さん(49)=同県いわき市=らの話をお聞きに。山本さんが当時の苦労に声を詰まらせると、天皇陛下は「よく頑張られましたね」といたわられた。山本さんは懇談後、「また頑張っていこうという気持ちになりました」と笑顔を見せた。

 一部で避難指示が解除された大熊町に自宅を再建し、帰還した松永秀篤(ひであつ)さん(68)には、陛下が「町の様子をご覧になっていかがですか」とご質問。「昔を思い出し、鳥のさえずりを聞くと心が和む」との松永さんの話に、皇后さまは「戻っていらっしゃってよかったですね」と声をかけられた。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ