自衛隊投入しワクチン接種作戦 東京・大阪に大規模会場設置、1日1万人規模の接種可能に

 国内の新型コロナウイルスによる累計死者数は1万人に迫った。東京、大阪など4都府県は緊急事態宣言下でも人出は十分に減らず、5月11日までに感染段階をステージ2(感染漸増)まで下げるのは困難だ。頼みのワクチン接種について、国は東京・大手町や大阪の中心部に会場を設置、自衛隊を投入して大規模接種作戦に乗り出す。

 25日の死者は大阪で21人、北海道で5人など計51人が報告され、累計で9990人となった。

 東京では商業施設や百貨店で休業措置が取られ、主要駅では人出が減った。しかし、その他の店への客足は減らず、渋谷・センター街では夕方から路上飲みを始めるグループもいた。小池百合子都知事は「皆さんの動きをできる限り止めて、自宅で過ごしてほしい」と呼び掛けたが、昨年4月の宣言時のような状況にはほど遠い。

 新型コロナ対策分科会の尾身茂会長は25日のNHK番組で、前回の宣言時には、「ステージ2の中で(感染傾向が)上がっているときに(解除を)した」と指摘。確実にステージ2まで下げるべきだとした。ただ、変異株が広がるなか、17日間で一気に減らすことは極めて困難だ。解除直後に「蔓延(まんえん)防止等重点措置」を適用し、制限を段階的に緩和する案も浮上している。

 人出と感染の中心地である東京と大阪で、国主導で1日1万人規模の接種を可能とする会場が設置される方向だ。

 医療従事者の人材確保のため、医師の資格を持つ自衛隊員らの活用も検討。東京は大手町の合同庁舎が有力視されている。大規模会場では接種券(クーポン券)を持参すれば接種が受けられるようにする。

 政府は大型連休明けに毎週約1000万回分のワクチンを供給予定で、全高齢者分のワクチンを6月末までに全市区町村に届け、7月中に接種を完了させる考えだ。

 16歳以上の国民全員分について9月までに調達できるめどが立った。田村憲久厚生労働相は25日のフジテレビ番組で、64歳以下の接種も「ワクチンの量があれば並走する可能性はある。なるべく早く一般の方にも打ちたいというのが菅義偉首相の思いだ」と述べた。

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