「厳しい状況」宣言地域3府県知事、危機感あらわ

 「厳しい状況だ」「協力をお願いしたい」。新型コロナウイルス特別措置法にもとづく緊急事態宣言の3回目の発令が決まった23日、大阪、京都、兵庫3府県の知事からは、経済活動や市民生活をまたもや大きく制限することについて、住民の理解を得ようとする発言が相次いだ。

 ■大阪「強い対策を」

 23日夜の大阪府の対策本部会議。吉村洋文知事は硬い表情を崩さず、こう述べた。「医療の逼迫(ひっぱく)を少しでも和らげ、命を守るためには強い対策が必要だ」

 宣言が発令される4都府県の中で最も感染状況や医療提供体制が逼迫する大阪府。会議前には記者団の取材に「府民と事業者には大きな負担をかけることになるが、感染を抑えるため協力をお願いしたい」と頭を下げ、「今日から(宣言並みの行動を)お願いしたいくらい」と切迫した危機感を語った。

 吉村氏は強い措置の必要性を4都府県の中で率先して訴えていた。宣言では大部分が反映されたものの、「3週間から1カ月程度」と要望していた期間は17日間に。「国が決定したこと」としつつも「どうかなというのはある」と不満もにじませた。

 発令決定から25日の開始まで実質的に1日の猶予しかない点にも言及。「十分な準備期間が取れたほうがいいが、今の状況では一日でも早く決めたことを実行することが重要。まさに緊急事態だ」と述べ、府民や事業者に理解を求めた。

 ■京都「関西で協力」

 「緊急事態宣言は、今われわれが取れる最大の措置。関西で協力しないと止まらないという判断で、速やかに実施に移したい」

 京都府の西脇隆俊知事はこの日、緊急事態宣言の発令が決まったことを受け、こう決意をにじませた。

 同府は12日から蔓延(まんえん)防止等重点措置が適用されたが、1日の新規感染者数は100人台が常態化。重点措置に対して、西脇氏は「効果は限定的」として宣言要請にかじを切った。

 当初から、飲食店での酒類提供の禁止など、短期間での踏み込んだ措置の実施に理解を示しており、17日間の宣言期間についても「社会経済活動に大きな影響を与えるので一定期間に限るべきだと思っていた。措置の厳しさを勘案すると、妥当な期間だ」と評価した。

 ただ、宣言解除の目安については、大阪、兵庫両府県の感染状況が前提になるとの見方を示し、「期間中になんとか拡大の波を抑えて医療提供体制の逼迫を防ぎ、府民の安心・安全を確保したい」と述べた。

 ■兵庫「地方も増加」

 「蔓延防止等重点措置に期待していたが、まさか500人を3日連続で超えるとは」

 兵庫県の井戸敏三知事は、神戸市と阪神間3市などに適用された重点措置の効果が思うように上がらなかったことで、規制のステージを上げざるを得なくなったとした。

 変異株が猛威を振るい、大阪と同様、連日過去最多の感染者数を更新する状況に歯止めがかからない。井戸氏は変異株について「感染力が高いというが、専門的な対処法が示されたことはない」とし、人流を止めて感染防止の基本を徹底するしか打つ手がない現状に、理解を求めた。

 同県はこの日、県内全域で酒類を提供する飲食店やカラオケ設備がある店舗、大規模商業施設などへの休業要請を決めた。県域が広大という特性を踏まえ、当初は規制に地域差を設けることも示唆していた井戸氏。だが、国からは全県単位の対応を求められていたといい、「(国の求めを)覆す根拠があればと思ったが、地方でも増加傾向が目立つ」(井戸氏)ことから、一律の制限もやむなしと判断した。

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