震災振り返る地層の標本など展示 熊本博物館で熊本地震の企画展

 平成28年4月の熊本地震から5年の節目を迎えるのにあわせて、熊本市の熊本博物館で、企画展「震災をふりかえる~大地とモノが語る熊本地震」が開かれている。地震発生後にはぎ取った断層標本から見えてきた地震の履歴や同博物館が取り組んだ被災文化財の保護活動を紹介している。5月9日まで。(永尾和夫)

 ■11の地層標本集め

 3部構成の展示のうち、テーマの一つが「大地が語る地震の記憶」。熊本県内では熊本地震を機に、地面を掘って断層を直接調べるトレンチ調査が多数行われた。今回はそうして現れた地層の断面を、特殊な溶液で固めてはぎ取った「はぎ取り標本」を基に、地震の記憶を探った。

 その結果、熊本地震は、熊本県中央部を概ね北東方向から南西方向に走る布田川(ふたがわ)・日奈久(ひなぐ)断層帯が横にずれて起きたことが見て取れるという。企画展では、大学や市町村などが実施したトレンチ調査の標本11点を集めてパネルで解説している。

 この中で、最大2・5メートルの横ずれが記録された同県益城町堂園の布田川断層については熊本大、広島大が調査。鹿児島県沖の喜界カルデラが7300年前に噴出したアカホヤ火山灰の堆積後に、少なくとも2回の地震を経験していることが分かった。また、同町平田の布田川断層標本では4本の断層が見つかった。さらに甲佐町の日奈久断層標本には、1万5千年の間に、7回の活動が記録されていた。

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