宣言判断 大阪知事「重点措置では変異株抑制に不十分」

 大阪府の吉村洋文知事は19日、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないとして、緊急事態宣言の発令を政府に要請する方針を明らかにした。20日に対策本部会議を開き、正式決定する。吉村氏は京都府、兵庫県と共同で要請する考えも表明。これに対し、兵庫県の井戸敏三知事は19日の会見で大阪と同一歩調をとる考えを示唆したが、京都府の西脇隆俊知事は同日「蔓延(まんえん)防止等重点措置の効果を見極めたい」と述べ、現時点での要請に慎重な考えを示した。

 大阪で宣言が発令されれば、昨年4~5月、今年1~2月に続いて3度目。吉村氏は府庁で記者団に「重点措置で変異株の拡大を抑えるのは容易ではなく、不十分だと判断した」と述べた。今月5日の蔓延防止等重点措置の適用から2週間が経過しても新規感染者数が減少に転じておらず、重症者が確保病床数を上回る危機的状況が続く中、対策の強化が必要と判断した。

 宣言が発令された場合、吉村氏は現時点で営業時間短縮を要請している飲食店に加え、百貨店やテーマパークなどの大型商業施設への休業要請が必要になるとの考えを表明。改正感染症法に基づき、軽症・中等症病床の確保を府内の医療機関に要請する意向も示した。

 大阪では18日に過去最多の1219人(府が19日に1220人から修正)の感染が確認され、6日連続で千人超を記録。19日は月曜日で最多の719人の感染を確認した。入院中の重症者は最多の302人で、確保している重症病床254床だけでは足りず、うち54人が軽症・中等症病院から転院せず治療を続けている。吉村氏は「感染が非常に厳しい状況が続いている。医療提供体制も危機的な状況にあり、緊急事態宣言を出すべきだと判断した」と述べた。

 府内の感染状況と医療体制は、直近7日間の人口10万人当たりの新規感染者数をはじめ政府の対策分科会が示す6指標全てで、緊急事態宣言の目安となるステージ4(爆発的感染拡大)に達している。

 府は5日以降、重点措置の対象である大阪市内の飲食店に対し、午後8時までの時短営業やアクリル板の設置、換気の徹底などを要請。府民には不要不急の外出自粛を求めている。

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