「未来が見えてきた」 東京・世田谷 高齢者施設で接種開始

 65歳以上の高齢者を対象とした新型コロナウイルスワクチンの接種が各地で始まった12日、東京都世田谷区では特別養護老人ホーム「エリザベート成城」の入所者らがワクチン接種を受けた。医療従事者を除く一般住民への接種は初めて。都内では、高齢者人口の多い世田谷区と八王子市が最初にワクチンの供給を受けた。

 世田谷区には975人分のワクチンが届き、高齢者施設から接種が始まった。この日、エリザベート成城では入所者と職員計100人がワクチンを打った。医師2人と看護師3人でチームを組み、施設内に複数ある共同スペースに入所者らを数人ずつ集めて接種し、自力歩行が難しい場合は個室内に医師が出向いたという。同施設では13日にも100人に接種する予定。

 藤井義文施設長は「介護の現場で働く人たちにとって、未来が見えてきた感じがする。入所者や家族も期待をもって、今日を迎えました」と語った。ワクチンを接種した人の平均年齢は80代後半で、最高齢は105歳の女性だった。いずれも、痛がる様子はなかったという。

 現場には保坂展人区長も訪れ、施設内で接種の様子を見学した。保坂氏によると、入所者に「どうでした?」「痛くないですか?」などと声をかけ、接種体制を確認したという。

 区広報広聴課によると、保坂氏の施設訪問は数日前に決まった。高齢者施設は感染防止の観点から、関係者以外の立ち入りを厳しく制限している。保坂氏は報道陣にこの点を問われると「(高齢者に感染を広げかねないなどの)デメリットよりも、高齢者施設でのオペレーションを把握する方が重要だ」と説明した。

 世田谷区では、4月中に高齢者施設7カ所で接種を行うという。

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