LINE、脱中韓もくすぶる不安 画像やクレジットカード番号が韓国で保管…識者「政府や自治体は情報管理再考を」

 LINE(ライン)利用者の個人情報が中国の関連会社から閲覧可能だったほか、画像や健康保険証、「LINEペイ」の利用者情報の一部が韓国で保管されていた問題で、出沢剛社長が23日、記者会見を開いた。中国からのアクセスは遮断済みで、韓国で保管しているデータは今後国内に移転すると強調したが、これで火消しとなるのか。

 出沢氏は会見で「利用者の感覚でおかしい、気持ち悪いというセンスや配慮ができていなかった」と発言。国家の要請で情報提供を義務付けられる中国国家情報法については「情報収集の感度が不足していた」と述べた。個人情報の取り扱いを定めるプライバシーポリシーに国名を記載していなかったことについても「検討はしていたが、タイミングを社内で議論していた」など、配慮や認識不足を強調した。

 だが、LINEはヤフーとの統合で、巨大IT「GAFA」を意識する姿勢を示している。そうでなくとも中国国家情報法や巨大ITの個人情報保護の問題は、IT企業にとって最大の関心事の一つのはずだ。会見では最初にスクープした朝日新聞の記者に質問の機会を与えなかったことも話題になった。

 LINEは韓国のサーバーで保管していた画像などのデータは6月までに、政府などの公式アカウントに関するデータは8月までに国内移転。クレジットカード番号など「LINEペイ」の利用者情報の一部や加盟店の企業情報は、9月に国内移転を完了するとした。

 ITジャーナリストの三上洋氏は「今回の対応は大筋で問題ないと思われるが、中国からのアクセスの内容を公開しなかった点や、会見でLINEクレジットの情報が韓国に保管されていることが平然と明かされた点などをかんがみれば不安が残る。個人が利用すること自体に問題はないだろうが、LINEはガバナンスを、政府や自治体は情報管理を再考させられることになった」と指摘した。

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