ワクチン接種スタートも…集団免疫は数年単位か カギは情報発信

 新型コロナウイルスワクチンの医療従事者への先行接種が進み、感染収束への切り札としての期待が高まっている。一方で、供給日程の遅れも足かせとなり、集団免疫の獲得には数年単位の時間がかかるとの見方が強い。国民の間で接種が広がるかは安全性に関する情報に大きく左右されるため、政府や自治体の情報発信も鍵を握っている。(伊藤真呂武)

 「メリットがデメリットを上回るのは明らかだ。予想以上に有効性が高い」。先行接種が始まった17日、日本医師会の中川俊男会長はこう述べ、ワクチンへの強い期待感を示した。

 その半面、供給日程は当初の想定から日に日に後退感が増している。65歳以上の高齢者は4月以降に一斉に接種を開始するはずだったが、米ファイザー製ワクチンの供給が追い付かず、4月中は地域や年齢が限定される見通しとなった。

 感染収束につながる集団免疫の獲得には理論上、人口の6~7割が抗体を持つ必要があるといわれ、供給日程のずれ込みが大きな支障になりかねない。

 もっとも、専門家の間では、集団免疫の実現には年単位の時間を要するとする考えが支配的だ。世界保健機関(WHO)も今年中の集団免疫獲得には否定的な見解を示している。

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