茨城県独自の緊急事態宣言、23日から解除 クラスター対策も強化

 茨城県の大井川和彦知事は22日、臨時の記者会見を開き、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い28日まで延長していた県独自の緊急事態宣言を前倒しで23日に解除すると発表した。感染者数の減少や病床稼働数の改善が判断基準を下回り、飲食店などの経済活動への影響を考慮して決めた。

 茨城県は感染が拡大した先月18日に独自の緊急事態宣言を発令。当初は今月7日までの予定だったが、病床稼働数が高止まりしていたことなどから28日まで延長していた。解除に伴い、県内全域で要請していた不要不急の外出自粛や飲食店の時短営業は解除される。

 一方、県によると、宣言発令後、医療機関や高齢者福祉施設に関係する感染者が目立ち、全体の約3分の1を占めていることも明らかになった。また、知人や家庭内、職場内の感染は依然として高水準で発生している。大井川知事は「県内各地での新規感染者発生は減ったが、医療機関や寮生活の場でクラスター(感染者集団)が目立つ」として知人や家庭など日常生活でのマスク着用の徹底など呼びかけた。

 また、医療機関や高齢者福祉施設での感染者は重症化しやすく、病床逼迫(ひっぱく)にもつながりやすいことから医療・福祉関係施設のクラスター対策の強化にも乗り出す。感染症専門医師などで構成する「県クラスター対策班」を福祉施設など現地に派遣し、入所者や職員への感染防御指導を行うなど大規模なクラスターの発生防止に努める構えだ。

 こうした局所的なクラスターが頻発する一方、飲食店に関する感染者は減少しているとして知事は、経済活動への影響を踏まえ、営業時短要請の解除は妥当だと判断した。

 県は、要請に応じた事業者への1日当たり4万円の協力金支給に加え、飲食店以外で影響を受けた運転代行業や土産物屋などの事業者にも、約20万円の一時金支給を検討している。

 大井川知事は会見で、「前倒しの解除ができたのは皆さまの努力のおかげ」と述べ、「これまでの経験を生かし、対策を進化させ、緊急事態宣言を発令しないで済む状況を作っていきたい」と力を込めた。(永井大輔)

 ■県独自の緊急事態宣言解除の判断基準 県は(1)直近1週間の1日当たり感染者数が60人以下で、減少傾向にある(2)病床稼働数が185床以下-の2点としている。21日時点で感染者数は30・1人(前週32・7人)、病床稼働数は176床で、いずれも基準に達した。同時に、県独自の4段階基準も「感染が拡大している」ステージ3から「感染はおおむね抑制できている」ステージ2に引き下げた。

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 茨城県は22日、新たに14人の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。12日に公表した感染者のうち1人が偽陽性だったことも判明し、発生届を取り下げた。累計の感染者は5595人となった。

 県によると患者は、坂東市4人▽美浦村3人▽筑西市と栃木県各2人▽行方、潮来、境各市町1人の計14人で、うち13人が濃厚接触者だった。

 坂東市や栃木県などの患者計6人は、クラスター(感染者集団)が確認された同市内の事業所の従業員で、関係する感染者は53人となった。

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