緊急事態延長に飲食業界など悲鳴 埼玉

 新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言延長の影響が飲食業界などを直撃している。飲食店への時間短縮要請は継続される見通しで、売り上げが減る厳しい状況が続く。ホテル関係者らからも客足が遠のく状況に落胆の声が漏れる。

 「もはやじたばたしてもどうしようもない、というあきらめの感がある」

 埼玉県上尾市で食堂を営む60代の男性はこう肩を落とす。

 この食堂では1月の緊急事態宣言発令後、目に見えて客数が減った。

 「店に来ずにコンビニエンスストアで弁当を買って職場で食べる人が増えた印象がある。完全に休業した方が人件費がかからずプラスだが、店の存在を忘れられかねないので開け続ける」

 400台以上のクレーンゲーム機が並ぶ同県八潮市のゲームセンター「エブリデイとってき屋東京本店」を運営する「東洋」(同県北本市)の中村秀夫社長(60)は「延長は予想していなかった。経営的に厳しい」と語る。同店は消毒やマスク着用呼び掛けなどの対策を徹底しているというが、緊急事態宣言発令後、売り上げは約3割落ちたという。

 一方、同県秩父市のあるホテルは、外出自粛などの影響で利用客が少なくなったため、1月下旬から休業している。近く営業を再開する予定だが、経営者の男性は「今後の予約状況によっては休業を継続する」と話した。

 テレワーク浸透の余波で苦境に立たされているのはクリーニング業界だ。さいたま市中央区のクリーニング店「クリーニングのかわぐちや」は、ワイシャツやスーツの持ち込みが減り、売り上げが大きく落ち込んだ。

 顧客の家まで出向いて衣類を受け取る宅配サービスに注力しており、社長の梅村宗弘さん(59)は「食いしばって耐える」と自身を鼓舞するように語った。

(竹之内秀介、内田優作、中村智隆)

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