令和2年の自殺者2万人余 11年ぶり増加、女性と子供で顕著

 令和2年の自殺者数が2万919人(速報値)に上り、元年の確定値から750人増え、11年ぶりに前年より増加したことが22日、警察庁の自殺統計で分かった。女性が6月から7カ月連続で増加するなど過去5年で最多となり、小中高生は同様の統計のある昭和55年以降で最多となった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響について、厚生労働省自殺対策推進室は「女性の増加はこれまでにない状況。経済や生活環境の変化などいろいろな影響が出ている」としている。

 自殺者数の速報値では、男性が1万3943人(前年比135人減)で11年連続で減少、女性が6976人(885人増)で2年ぶりに増加。人口10万人当たりの自殺者数(自殺死亡率)の速報値は、16・6人(0・8人増)で、男性が22・7人(増減なし)、女性が10・8人(1・5人増)となった。

 都道府県別では、29都府県で前年比増となった。増加数は神奈川県169人、大阪府148人、東京都130人、愛知県111人、埼玉県71人と、大都市圏で目立つ。新型コロナの感染者が多い地域と重なるが、関連性は不明。

 月別で前年と比べると、上半期は少なく、特に最初の緊急事態宣言下にあった4月は310人減、5月は268人減。一方で7月から前年比で増加に転じ、2199人(660人増)と年間で最も多かった10月は、著名人の自殺の影響も指摘されている。

 年齢や職業、原因別の詳細なデータは11月分までを公表。小中高生の自殺者は440人で、内訳は小学生13人、中学生120人、高校生307人。12月分を残し、過去最も多かった昭和61年の401人を超えた。高校生は単独でも過去最多だった。前年同時期との比較では、女子高校生が50人増と著しく増えた。

 警察庁の自殺統計の確定値は3月に公表される見込み。例年速報値よりも増える傾向にある。

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