赤旗勧誘は不許可 滋賀・甲賀市「秩序維持に支障」

 滋賀県甲賀市の複数の共産党市議が市役所庁舎内で職員の執務時間中に政党機関紙「しんぶん赤旗」の勧誘や集金を行っていたとされる問題をめぐり、岩永裕貴市長が市議側の許可申請に対し、「不許可」とする通知を出していたことが市への取材で分かった。通知は先月25日付で、「庁舎の秩序維持に支障をきたすと判断した」という。庁舎内での赤旗の勧誘などについて不許可通知が出されるのは滋賀県内では初めて。

 市の調査によると、複数の共産党市議による赤旗の勧誘や集金などの行為は少なくとも平成18年から続いていた。市の庁舎管理規則は物品の販売や勧誘などは庁舎管理者が許可した場合のみ認められると定めているが、複数の市議が無許可で勧誘などを行っていた。

 こうした経緯を踏まえ、市議会の3会派は先月3日に、市や共産党甲賀市議団に対する実態調査と是正を求める申し入れ書を橋本恒典議長に提出していた。

 市議側は改めて許可を申請したが、岩永市長は不許可を決定した。執務時間中に職員が市議らの集金に応じる行為は地方公務員法上の職務専念義務違反に当たるとも指摘されていたが、今回の通知により、職務時間内・外を問わず、庁舎内での勧誘などが全面的に禁止されることとなった。

 共産党の山岡光広市議は「なぜ不許可なのか、きちんと理由を述べないのはいかがなものか」と市の対応を厳しく批判している。

 市の担当者は「執務時間外の対応となったとしても庁舎で働いている以上、その境界線の見極めが難しい」と説明。ある市職員は「公務員の政治的中立性について、市民から誤解を生じさせる恐れもある」と指摘している。

 産経新聞の取材で、滋賀県内では甲賀市や近江八幡市のほか、草津市、東近江市などでも同様の行為が行われていたことが判明。各自治体はすでに対応を市議側と協議したり、口頭で注意したりするなどの対応をしたという。

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