河津桜まつり初の中止 南伊豆は花見イベント規模縮小「苦渋の選択」

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、早咲き桜などが観光の目玉となっている静岡県東部で花見イベントが軒並み中止になったり、規模縮小で開催に追い込まれたりしている。特に、例年90万人の花見客でにぎわう河津町の「河津桜まつり」は初の中止が決まった。緊急事態宣言が発令されている首都圏に近い県東部では昨年末以降、感染者急増で医療体制が逼迫(ひっぱく)。イベントの担当者は感染リスク低減のため「苦渋の決断」と口をそろえる。

 河津桜まつりは例年、2月10日に開幕し、伊豆半島最大級の花見イベントとして知られる。約850本の桜並木が並ぶ河津川沿いなどに大勢の花見客が押し寄せる。町によると、経済波及効果は半島全体で212億円と試算される。

 町は、コロナ禍が国内で問題視され始めた昨年、規模を縮小して開催したが、31回目となる今年はオープニングイベントやライトアップなどを含めてまつり自体の中止を決断。露店も出店自粛を求めた。ただ、まつりの中止で「来訪を遠慮してほしいと求めても来る人は来る」(町産業振興課)と予想されることから、町は来訪者の健康チェックなど感染防止対策を徹底する。駐車場も減らすが、逆に渋滞や迷惑駐車の多発が懸念される。

 河津川沿いで出店予定だった露店の解体作業に追われていた男性は、出店を取りやめた理由について「花見客はそんなに多く来ないだろうし、こちらが感染するかもしれないから、おっかない」と苦笑した。

 一方、同じ早咲き桜の「みなみの桜と菜の花まつり」は南伊豆町で2月10日から規模を縮小して実施。例年20万~30万人の観光客でにぎわうが、今年は菜の花結婚式など一部のイベントを中止する。伊豆市の松原公園で20日から始まった「土肥桜まつり」も規模を縮小した。いずれも感染防止策を徹底している。

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 静岡県内で18日に英国型の変異種感染が確認されたことから、各自治体は大規模イベントの開催形式に苦慮している。

 静岡市は約100万人が訪れ、4月初旬開催予定の「静岡まつり」について、緊急事態宣言の解除後に規模縮小を含めて開催形式を決める。台風とコロナで3年連続中止となっている「安倍川花火大会」については月内に開催時期を決定する。担当者は「いずれも現時点では開催する方向。延期や中止の選択肢はない」と言い切る。5月の連休に開催予定の「浜松まつり」も月内の組織委員会で対応を決めるとしている。

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