緊急事態拡大1週間 福岡県医師会が県内の自宅療養増に危機感、ホテル確保が急務

 福岡県内で、新型コロナウイルスの自宅療養患者が増えている。新規感染者の急増で、軽症・無症状者用の宿泊療養施設の整備が追い付いていないためで、自宅療養患者は2800人以上に上る。福岡県医師会は20日の記者会見で、「陽性患者の隔離が難しくなっている」と強い危機感を示した。緊急事態宣言が福岡を含む7府県に拡大されて同日で1週間。新規感染者数が高止まりする中、さらなるホテル確保が急務になっている。(小沢慶太)

 県によると、18日現在の入院患者は521人、ホテルでの宿泊療養者は543人。これに対し、自宅で療養、または入院やホテル入所を待機している患者は2836人と過去最多になった。

 県や県医師会は、重症・中等症、合併症を持つ軽症患者は入院、それ以外の軽症・無症状患者はホテルに入所してもらい、基本的には自宅療養を避けるよう取り組みを進めてきた。しかし、年明け以降、新規感染者が急増したことで、これまで通りの対応が危うくなっている。

 県医師会の上野道雄参与は「福岡県では陽性患者はすべて隔離することを基本としてきた。この県独自の方針を堅持することが難しくなっている」と話す。

 県が現在確保しているホテルは県内4カ所の計1057室だが、部屋の稼働率は53・8%(19日現在)にとどまる。業者の感染リスクを減らすため、各フロアの全室が空いてからフロアごとに消毒や清掃をするなどしていたことが要因で、県は患者の退所に合わせて各部屋ごとに消毒・清掃ができるよう運用を改めた。

 ただ、運用改善によって稼働率が上がっても、現在の新規感染者の増加に対応するのは難しい。上野氏は1日当たりの新規感染者を300人程度と想定すると「1900~2千室を確保する必要がある」と指摘する。

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