奈良・春日大社で特別展 刀剣に込めた病魔退散の祈り

 刀剣などに込められた病魔退散の祈りを伝える冬季特別展「日本の名刀と武具刀剣の歴史と病魔退散の祈り」が、春日大社(奈良市)の国宝殿で開かれている。刀剣や弓矢など国宝・重要文化財含め計約40件を展示。4月4日(前期2月7日)まで。

 新型コロナウイルス感染拡大の収束が見えない今、刀剣の歴史をたどりながら資料をもとに刀剣や弓矢に込められた人々の願いを知ってもらうため企画された。

 展示品のうち、重文の「三(さん)鈷(こ)柄(づか)籐(とう)巻(まき)剣」は刀身は平安時代後期、拵(こしらえ)は鎌倉時代のもの。邪悪な力を打ち砕く利剣として信仰され、御殿に納められたらしい。春日大社の霊験を描いた絵巻「春日権現験記」では興福寺僧侶の枕元に三鈷柄剣が見られ、守り刀のように使われたことがうかがえる。

 国宝の「黒(くろ)漆(うるし)平(ひょう)文(もん)飾(かざり)剣(たち)(柄(つか)白(しら)鮫(さめ))」は平安時代中~後期の作で、華麗な装飾。「春日権現験記」からは貴族がこのような飾剣を病魔をはらうものとして見ていたことが分かる。

 松村和歌子・主任学芸員は「刀剣などを通じて神々に災いをはらうことが願われてきたことを知っていただきたい」と話している。

 国宝殿は大人500円、高校・大学生300円、小・中学生200円。問い合わせは春日大社。

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