移動型治療室「モバイルSCOT」 「5G」で高度な遠隔手術が可能に

【ここまで進んだ最新治療】

 手術で使う医療機器をパッケージ化し、ネットワークでつないだ医療システムを「スマート治療室」という。オープンMRIやロボット手術台、手術ナビゲーションシステム、手術顕微鏡など約20種類の機器が相互に接続され、術中の患者の状況などの情報をリアルタイムで整理統合できるのが特徴だ。

 国内の5大学と11企業で開発されたスマート治療室「SCOT(スコット)」は、旧型を含めすでに国内10施設以上の医療機関に導入され、これまで200例以上の手術が行われている。開発の中心人物である東京女子医科大学・先端生命医科学研究所の村垣善浩教授はこう話す。

 「IoT(モノのインターネット)を活用しているSCOTの利点は、手術の精度や安全性が高まるだけではありません。手術のすべての情報がデジタル化され、記録が集積されます。将来的にはビックデータとして解析し、医療水準の向上に役立たせたり、AI(人工知能)を活用した術者のサポートなども行うことが可能になります」

 SCOTの技術は、さらに進化しつつある。それは「5G」(第5世代移動通信システム)と組み合わせること。「超高速」「超大容量」「超大量接続」「超低遅延」が特徴の5Gを用いて術中のSCOTの情報を転送すれば、高度な遠隔手術支援が可能になるのだ。

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