王将戦開幕 第一局は渡辺王将が永瀬王座攻め倒す 流行の角交換腰掛銀に誘導、正面突破で大ダメージ

【勝負師たちの系譜】

 将棋界の新年は王将戦から始まる。ここ12年間、静岡県掛川市は『将棋の街』宣言をして、王将戦を誘致し、第1局開催も10年連続となった。

 王将戦は今期が第70期の節目であり、また掛川市も初戦が10期目ということで、最初は王将獲得経験者を全員呼び、大々的に前夜祭を行う予定だったが、コロナが収まらず、会食なしのセレモニーだけとなった。

 対局場はお城に隣接した「二の丸茶室」で、渡辺明王将にとっては、実に縁起のよい対局場と、本人の挨拶にあった。

 今回挑戦者の永瀬拓矢王座は、過去一度渡辺に棋王戦で挑戦して敗れているが、今回は王座という立場での挑戦だから、今までとは意味合いが違う。

 永瀬も一時は叡王も併せ持つ二冠の棋士だったから当然、二冠目を狙っているはずである。この1つと2つが大きく違うのは、1つだと防衛戦が無冠になるかどうかの勝負となり、保持者の方により多くのプレッシャーがかかるということ。その意味でも、初戦は大事な勝負である。

 先手となった渡辺は、現在流行の角交換腰掛銀に誘導した。永瀬も得意としているが、これを指しこなせるのは、トップ棋士と一部の研究熱心な若手だけである。

 なぜかと言うと、この戦法は皆が終盤の奥深くまで研究していて、人まねだけでは勝てず、常に人の先を行かねばならないからだ。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ