時短でも協力金ない施設は苦境に 千葉 緊急事態宣言1週間

 政府が千葉県など1都3県に対し、緊急事態宣言を再発令してから、14日で1週間が経った。営業時間の短縮(時短)を要請された飲食店に対しては1日あたり6万円の協力金が支払われるが、運動・遊興施設などは時短に協力しても補償はない。また、宿泊施設は緊急事態宣言の影響や観光支援事業の停止で青息吐息だ。各施設は新型コロナウイルスの感染防止に向けて対策を講じるが、経営環境は厳しさを増している。(長橋和之)

 千葉県内で複数のフィットネス施設を運営するコナミは、施設の営業時間を午後8時までに短縮した。広報担当者は「義務でないとしても、8時以降の外出を控えるという宣言の趣旨を考えれば、企業の責任を果たす必要がある」と話した。

 千葉市中央区の映画館「京成ローザ(10)」も、緊急事態宣言に合わせて営業時間を8時までに短縮。館内ではシアター内の換気のほか、来場者に検温や手指消毒を促し、上映前の飲食を控えるよう呼びかけるなどの感染対策が行われていた。

 支配人の堀川博史さんは「8時までに全ての上映を終わらせるので、短縮により、上映回数が通常より2割以上少なくなる」と話す。映画館のような遊興施設は特措法に基づく要請の対象外で、協力金は支払われない。「売り上げが下がる一方、設備の維持費などの負担も大きい。協力金のような形で補償があればありがたい」と話した。

 一方、明治32(1899)年から続く千葉県南房総市の老舗旅館「魚拓荘鈴木屋」の4代目、鈴木健史さんは「旅館はどうしたらいいのか」と困惑する。観光支援事業「Go To トラベル」の利用が先月28日に一時停止となり、年末年始の予約はキャンセルが相次いだ。おせち料理のために仕入れた高級食材も泣く泣く廃棄したという。

 一時停止が解除されるはずだった11日以降の予約も、緊急事態宣言の再発令で停止期間が延長されたことにより、再びキャンセルが続出。「一気に予約がゼロになった」とため息をつく。鈴木さんは、「感染対策は十分にしているが、社会状況を考えると、泊まりに来てくださいともいいにくい」と複雑な胸中を明かす。

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