合格の鍵は「大学共通テスト」 緊急事態宣言下で受験シーズン開始へ 私大でも共通テストのみで合否判定の対応相次ぐ

 首都圏を対象にした緊急事態宣言が受験シーズンを直撃する。大学入試センター試験の後継として16日から始まる大学入試共通テストの重要性が国公立大、私大を問わずに増すことで、受験生を翻弄する可能性があるというのだ。受験校選びや受験勉強にも、コロナ禍が少なからぬ影響を与えると専門家は指摘する。

 萩生田光一文科相は5日、共通テストを予定通り実施すると発表した。志願者は53万5244人と、前年の大学入試センター試験より2万2455人減ったが、重要性は高まっている。

 横浜国立大は、今年度の入試を原則共通テストの結果のみで合否を判定する。私大でも、早稲田大は新型コロナウイルスに感染または濃厚接触者となり受験が認められない場合、共通テストの得点に基づき合否を判定する。MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)も同様の対応となる。

 受験関連の分析に定評のある「大学通信」の安田賢治ゼネラルマネジャーは、「共通テストは例年より明らかに重要な試験になるが、新傾向の問題が出題されるだけに、浪人生と現役生の得点に差がないという前評判だ」と指摘する。

 大学ジャーナリストの石渡嶺司氏は、「センター試験と比べ問題文が長く、読解力や理解力を問われる。暗記重視の勉強が多い私立文系専願の受験生にとっては相性が悪く、厳しい戦いになる」とみる。

 地元の学校を受験するローカル志向にもコロナ禍が拍車をかけそうだ。前出の安田氏は「緊急事態宣言を受け、今年は保護者も遠方の大学の受験に反対するだろう。東大や京大も近隣在住のトップ層が集まる見込みが強い」と話す。

 受験勉強にも影響が出そうだ。例年入試が本格化すると授業を欠席してラストスパートをかける受験生も増えるが、前出の石渡氏は「今年は休校期間を挟んだため、授業が追い付いていない公立校が多く、思うように休めないのではないか」と語る。

 例年に増してハードな受験シーズンになりそうだ。

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