「今が正念場」「なんとか耐え抜きたい」 不安抱えた飲食店や企業

 東京、神奈川、千葉、埼玉の首都圏4都県に対し、昨年4月以来となる2回目の緊急事態宣言の発令が7日、決まった。飲食店への営業時間短縮要請や不要不急の夜間外出自粛要請、テレワークの徹底…。東京都で過去最多となる2447人の新型コロナウイルスの感染者が確認される中、急激な感染拡大に歯止めをかけることができるのか。「今が正念場」「なんとか耐え抜きたい」。対象地域では、さまざまな思いが交錯した。

■東京

 「日常生活の中で感染するリスクが高まっている」。緊急事態宣言の発令に先立ち開かれた東京都のモニタリング会議で、小池百合子知事は危機感をあらわにした。

 感染急拡大で医療提供体制は逼迫(ひっぱく)。モニタリング会議で専門家は、6日までに入院患者数が約3千人と非常に高い水準で推移していることを踏まえ、この感染状況が続けば確保病床の4千床を大幅に超える可能性があるとした。

 都幹部の1人は取材に「この新規感染者数の増加のスピードと緊急事態宣言発令に危機感を」と話した。

 営業時間短縮要請の対象となる飲食店も、状況を深刻に受け止める。

 新橋の焼き鳥屋「山しな」の店主、山科昌彦さん(46)は「感染者が再拡大した昨年末から(緊急事態宣言の再発令は)覚悟はしていた」。要請に従い午後11時までだった営業時間を午後8時までとし、営業開始を従来の午後4時半から午後0時半に早める。

 前回の緊急事態宣言時には休業したこともあったが、影響を受けているのに協力金のない仕入れ先のことを考え、今回は営業を続ける見込み。「この1カ月で少しでも感染者が減ってくれれば」と期待した。

 港区に住むシステムエンジニアの男性会社員(48)は「会社としてはテレワークが8割だが、私自身は立場や業務の都合で毎日出勤している。今後もテレワークは難しい」と打ち明けた。

■神奈川

 昨年4月の緊急事態宣言で打撃を受けた横浜中華街(横浜市中区)。土産物店の男性店主(61)は「緊急事態宣言を出さないと感染増加を止められないのは理解できるが、前回の宣言で中華街はゴーストタウンのようになった。今回はどうなることか」と不安を隠せない。中華料理店を営む女性も、午後8時までの時短要請について、「店を開けても客がいなければ(従業員に)給料が払えない」と嘆いた。

 観光名所・江ノ島などがある神奈川県藤沢市観光協会の担当者は「再度の緊急事態宣言は痛手だが、できる範囲で対応をとっていく」と話した。

 人材派遣会社「ジョビア」(横浜市神奈川区)の吉備カヨ社長は「前回の緊急事態宣言では社員全員が在宅勤務を経験し、昨年6月以降は週2日をテレワークとしてきた。万全の体制で乗り切りたい」と述べた。

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