映画「鬼滅の刃」、「千と千尋」抜き歴代興収1位に 「とうとうこの時が」「瀕死の映画館救った」など歓喜と賛辞

 アニメーション映画「劇場版『鬼滅(きめつ)の刃(やいば)』無限列車編」の興行収入が27日までに324億7千万円に達したと28日、配給元の東宝などが発表した。10月16日の公開から73日間で、アニメ映画「千と千尋の神隠し」(平成13年)の興収316億8千万円を抜き、国内の歴代1位になった。観客動員数は、2404万人。記録更新の知らせを受け、ネット上ではファンが歓喜に沸いている。

 「鬼滅の刃」は、漫画家の吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんが「週刊少年ジャンプ」誌に連載した漫画が原作。大正時代を舞台に、鬼に家族を殺されたうえ妹を鬼にされた少年が、妹を人間に戻すため鬼たちと戦う。人気に拍車をかけたテレビアニメ版の続編エピソードを映画にした。

 ツイッターや、ネットニュースのコメント欄には、「本当にすごい!おめでとうございます」「ついに歴代一位か」「とうとう、この時が来たのか」など、ファンからの歓喜と祝福の声があふれている。

 「公開してまだ3カ月経ってないのに凄まじい」「年明けかと思ったら年内とは」など、記録達成のスピードや、「NHKが速報打つレベル」「TVの速報まで動かす鬼滅w」とニュース速報で報じられたことに驚く声も見られた。

 「再上映分をこの段に来て追加された」との指摘どおり、308億円で歴代1位だった「千と千尋の神隠し」の興収が今月15日、配給元の東宝が今年再上映した分を上乗せし、316億8千万円に修正するという経緯があり、ファンの間では「これで本当に1位ですね」との安堵(ど)感が広がっている。

 ヒットの要因については、「絵が苦手で観たことないですが、コロナ渦の今 多くの人の心に響く作品なのだと感じました」「日常がリアル鬼滅の刃」「今年はcovid19が鬼ですもんね 滅したい対象がはまります」など、コロナ禍に見舞われた人々の心情とリンクしたのではないかとの推察が少なくない。

 「今年はコロナのこともあってエンタメは壊滅的だったけどそんな中での希望はこれだなぁ」「映画館存続の危機の社会情勢の中で一位が生まれるのはなんか熱い」「瀕死状態の映画館を救った功績は大きい」など、厳格な感染症対策や大幅な自粛を余儀なくされ、苦境に追い込まれた映画・演劇界を照らす明るい話題として評価する書き込みも多い。

 原作のファンからは、「先日単行本の売上がランキングほぼ全てを占めてると聞いて、みんな映画見て終わりじゃないんだなとなんか嬉しくなった」と、漫画界・出版界の活性化に大きく貢献したことを喜ぶコメントも。

 一方で、「千と千尋の神隠し」の記録が破られたことを悔しがる反響も依然として根強く、「スマホとかない時代にあんだけいってるし、映画1本で漫画とかもなくあそこまで行ったの考えたら1位だよなぁ」と、SNSがまだ一般的でない時代に、原作もテレビ版アニメもないところから大記録を樹立したことに改めて驚嘆するユーザーも見受けられた。

 「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は、10月16日から最初の3日間だけで興収46億2千万円を稼ぎ出すスタートダッシュを決め、その後も10日間で100億円超え、24日間で200億円超え、59日間で300億円超えと最速の記録を次々と更新し続けている。

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