現代アートは生き方のヒント 森美術館・片岡真実館長 TOKYOまち・ひと物語

 「現代アートは世界の違う見方を教えてくれる」。作家の人生や生きた時代、社会を反映する現代アートは未知や多様性と出合えるプラットフォームだと森美術館(港区)の片岡真実館長(55)はいう。コロナ禍において美術館の在り方の模索が続く中、「作家がどういう発想をもって時代に対峙(たいじ)してきたのか」を通じて多様化する国際社会を知り、生き方のヒントを得る場を創出している。(鈴木美帆)

 現代アートを多く手掛ける同館では、現在「STARS展:現代美術のスターたち-日本から世界へ」が開催中だ。草間彌生(やよい)、李禹煥(リ・ウファン)、宮島達男、村上隆、奈良美智、杉本博司の国際的にも評価の高い6氏の初期作品と、近年の作品を展示している。

 「誰も1日にしてスターにはなっていない」と片岡さん。著名な作家たちだが、それぞれに苦労や努力、時代の波などがある。「今のような評価を得るまでの軌跡を見せたい」という意図から、略歴や展覧会評などをアーカイブで展示。背景にある現在までの70年間に日本の現代アートが海外にどのように発信され評価されたかという歴史も交えて6氏の軌跡をたどる。

 ■多様性の船

 同展は当初4月からの開催だったが、コロナ禍により延期。同館も休館を余儀なくされた。オンラインコンテンツを強化する中で、展覧会の空間演出を体感することはかなわないが、作品説明などの文字情報、インタビューや映像作品の配信などを通じて、作品をより深く知ることができる可能性を感じたという。

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