15~19歳の握力、昭和39年を下回る「ライフスタイルの変化」か スポーツ庁調査

 前回の東京五輪が行われた昭和39年度と比べ、日本人の青少年期の体格は大きく向上した一方で、15歳以後の握力の測定記録は下回っていることが18日、スポーツ庁が公表した令和元年度体力・運動能力調査で分かった。専門家は「ライフスタイルの変化で思い切り力を入れて握るという経験が少なくなり、そうした動きができないのかもしれない」と分析している。

 調査は6~79歳の男女を対象に握力や上体起こしなど7~9項目の体力テストを実施。東京五輪が翌年に開催される予定だった令和元年度と、前回大会開催以降(昭和39~43年度)の結果を比較した。

 そのうち青少年期(10~19歳)を見ると、昭和39年度と比べ、栄養状況がよくなったこともあり、体格は男女ともに向上。特に13歳男子は平均身長が約10センチ伸び、平均体重も約7キロ増えた。一方で、握力の記録は14歳まで令和元年度がおおむね上回っていたが、体の成長が止まる年齢に近づく15歳以降は伸び悩み、状況が逆転している。

 昭和期から令和までの体格の推移を概観できる文部科学省の学校保健統計調査結果によると、19歳男女の体格で見た場合、身長、体重ともに戦後はおおむね上昇傾向にあった。しかし、平成に入る前後で頭打ちとなり、若干の上下を繰り返しながら近い数値で令和元年度まで推移している。

 一方、これまでの体力・運動能力調査で、握力だけでなく、15歳以上は16歳と19歳で昭和40年度との比較が可能な持久走を見ると、体格の向上に伴って昭和期に記録がおおむね上昇し、平成に入るころにピークを迎え、その後は低下傾向、または伸び悩んでいる。

 調査に協力した順天堂大の内藤久士教授(運動生理学)は、記録がピークだった平成に入るころと現在で体格が大きく変わらないことを指摘し、「ピーク時の記録までは無理をしなくても戻すことができるのではないか」と話している。

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