豊島将之竜王が先勝 竜王戦史上最短!52手で羽生善治九段料理/将棋

 第33期竜王戦七番勝負第1局第2日(10日、東京・セルリアンタワー能楽堂)初防衛がかかる豊島将之竜王(30)=叡王=が、同棋戦の七番勝負史上最短手数となる52手で挑戦者の羽生善治九段(50)を破り、先勝した。前人未到の通算タイトル100期を目指す羽生九段との注目の一戦。2日制で持ち時間は各8時間、先に4勝を挙げた方がタイトルを獲得する。第2局は22、23日に名古屋市で行われる。

 想定外の奇襲を仕掛けた後手番の豊島竜王が、羽生九段を破った。

 52手での勝利は、1988年度に初開催された竜王戦で史上最短手数。99年度の第12期七番勝負第1局で、当時の藤井猛竜王が鈴木大介六段に勝利した際の66手を21年ぶりに更新した。

 「(開始から)20手くらいで終盤になっているので、いろいろと考えなければいけない将棋だった」。対局後にそう振り返った豊島竜王は、第1日の序盤から乱戦に持ち込んだ。

 羽生九段は守備重視の矢倉の戦型を目指したが、攻撃的な「急戦」で対応。羽生九段に囲いを整える間を与えず、互いの玉も最後まで初めの位置から動かない「相居玉」のまま、あっという間に終盤に突入した。

 2年ぶりのタイトル戦登場となった羽生九段が獲得タイトル通算100期を目指すことで注目の今シリーズ。だが、迎え撃つ豊島竜王にも果たさなければいけない意地がある。「初防衛」だ。

 2018年7月、当時の羽生棋聖を破って初タイトルを獲得すると、続けて王位も奪取。昨年5月は平成生まれの棋士として初めて名人となり、同年末には竜王位もつかみ、史上4人目で令和初の「竜王名人」となった。だが、ここまで棋聖も王位も防衛には失敗。今年8月には名人位も失冠した。9月には叡王位を奪って二冠に復帰したが、真価が問われる竜王位の防衛にかける決意は、何よりも強い。

 持ち味は用意周到な作戦の準備。ここ数年は対人の練習対局をやめ、外出する時間も惜しんで自宅で一人、将棋ソフトとの研究に打ち込んだ。今月5日には王将戦挑戦者決定リーグ戦で藤井聡太棋聖(18)=王位=を破り、復調ぶりを見せつけたばかりだ。

 「序盤、中盤、終盤、隙がない」という定評通りの戦いで白星スタートを切った豊島竜王。第2局へも「しっかり準備して頑張りたい」と、手応えをにじませた。

■竜王戦

 八大タイトルの1つ。名人位とともに、プロ将棋界の頂点とされる。全ての現役棋士と女流棋士4人、奨励会員1人、アマチュア5人で争う。予選は「竜王ランキング戦」と呼ばれ、独自のランキングに応じて分けられた1-6組までのトーナメントで上位の計11人を決定。この11人で挑戦者決定トーナメントを行い、最終勝者が挑戦者として例年10月から12月にかけ竜王との七番勝負を行う。優勝賞金は将棋界最高の4400万円。

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