現代の肥満症の治療法とは 日本では限定的な抗肥満薬や外科手術

 日本で保険適用の抗肥満薬は、高度肥満症に対して3カ月のみ使えるマジンドール(商品名サノレックス)の1種類のみ。「私たちの検討でも、患者さんにマジンドールを3カ月間投与した後、次の外来受診までおおむね5%弱の体重減少が維持できていました。しかし、この薬が非常に有効な方とあまり有効でない方がおられます。薬の開始前後で5%以上の減量が達成できた有効例では、投与開始前にすでに5%程度の減量に成功していたところに、さらに薬を開始したことでよく効いています。つまり、非薬物療法で十分な減量効果を認めた段階で、薬物療法を開始することが重要ではないかと考えています」

 糖尿病を合併した肥満症患者には、体重を増やさない、あるいは体重を減らす効果のある糖尿病治療薬が有望だ。SGLT2阻害薬(尿に糖を出す薬)やGLP-1受容体作動薬(インスリン分泌を促し食欲を抑える)などを、医師の指導の下で適正に投与することで、減量やその維持が期待できる。ただし痩身術としてのこれらの薬の乱用は、効果も安全性も確認されておらず、糖尿病学会や医師会が警鐘を鳴らしている。

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