核ごみ調査 国などが北海道・神恵内村議会に説明

 原子力発電の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分地選定をめぐり、選定の第1段階となる文献調査への応募検討を求める請願が出されている北海道神恵内(かもえない)村議会(定数8)は25日、常任委員会を開き、国と原子力発電環境整備機構(NUMO)から最終処分事業に関する説明を聞いた。

 国が平成29年に処分の適地を示した「科学的特性マップ」の公表後、国とNUMOが自治体の議会から要請を受けて説明したのは初めて。委員会は非公開で、本間俊介委員長や国などによると、村議から安全性や風評被害対策など幅広い質問が出されたという。

 終了後、資源エネルギー庁の担当者は報道陣に「村議会で事業について議論いただくのは非常にありがたい」。本間委員長と高橋昌幸村長はそれぞれ「理解が深まった」と述べた。

 村議会は17日の定例本会議で請願を継続審査と決定し、国とNUMOに対し議会と住民に説明するよう要請。国は住民説明会を26日から5回開催し、住民から出された意見などを10月2日の委員会に報告する。

 神恵内村は北海道電力泊(とまり)原発がある泊村に隣接し、電源立地地域対策交付金を受ける。人口減に歯止めがかからず、昭和55年の約2000人から現在の約820人に減少。過疎化が進む村の住民の思いは複雑だ。

 70代男性は「若者の働き口をつくろうと請願が出されたのではないか」と理解を示す一方、「原発関係の仕事をするなど、恩恵を受けている村民は賛成や反対の声を上げにくい。(自分は)反対というより地盤が適していないと思う。説明会では安全面について聞きたい」と不安も抱える。

 60代男性は「議会で手続きが進む様子をみると、根回しが済んでいるように感じる。住民を置き去りにしないでほしい」と批判した上で、「いずれ村民がほとんどいなくなる。(原発周辺の)町村が合併して調査を受け入れるのがいいのではないか」と話していた。

 核のごみの最終処分をめぐっては、国は地下300メートルより深い岩盤に埋設する計画だが、候補地公募が難航している。マップ公表後、調査への応募検討の動きが表面化したのは今年8月の北海道寿都(すっつ)町に続き神恵内村が2例目。

 請願は村の商工会が8日、村議会に提出。原発がある泊村に隣接している点を強調し、「国の重要課題の解決に向けて、文献調査受け入れという形で協力することは当然」などと主張している。

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