ワクチン共同購入で足並みそろわず 米露見送り、中国も距離

 【ロンドン=板東和正、北京=三塚聖平】新型コロナウイルス感染症のワクチンを共同購入する世界保健機関(WHO)主導の国際的枠組み「COVAX(コバックス)」をめぐる主要国の足並みが乱れている。日本や英国など170カ国以上が参加を確約したが、米国やロシアは見送る方針だ。中国も参加を明言していない。先進国のワクチン争奪戦を防ぎ、途上国にも行き渡らせるための枠組みだが、主要国の不参加で効果が薄れる可能性がある。

 COVAXは、参加国がワクチンの開発・製造や配布のための費用を出資し合う仕組み。2021年末までに20億回分の接種量を確保し、各国で人口の約20%をカバーする目標を掲げている。参加表明の期限は18日だった。

 WHOのテドロス事務局長は「限りある(ワクチン)供給を戦略的に世界全体で共有し、ワクチン・ナショナリズムを防ぐ」と意義を強調。しかし、米国やロシアはWHOの枠組みに縛られず、ワクチンの調達や配布を自国で主導したい考えとみられる。

 AP通信によると、トランプ米政権は「WHOのような多国間組織に(ワクチンの調達や配布などを)制約されたくない」との意向を示した。トランプ米大統領はワクチンについて「年内に少なくとも1億回分の接種量」を確保できるとし、全米に普及させる独自の配布戦略を発表している。露政府関係者も今月、現地メディアに「われわれは独自のワクチン生産を開始しており(参加する)必要がない」などと述べた。

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