「はとバス」など観光業者、東京「Go To」解禁に期待? 「できれば4連休前に」「わらにもすがる思い」

 新型コロナウイルスの東京都内の感染者数は減少傾向のなか、政府の観光支援事業「Go To トラベル」から除外されている東京発着の旅行が「解禁」となるのは今月後半以降になりそうだ。首都圏を中心としたツアーでおなじみの「はとバス」など観光業者からは期待の声も上がる。ホテル関係者も「わらにもすがる思い」と切実な思いを明かす。

 はとバスは、「Go To」除外の影響を大きく受けた。8月上旬には通常1日30台運行するバスを3台に縮小。昨年8月に約6万7000人だった利用者は、今年は96%減の約3000人だった。現在は平日は1台しか動かしていない。

 同社の広報室担当者は、「6月末には感染者も減り、コースの数も増やして待ち構えていたが、(感染第2波で)ほとんど利用客がいなくなった。皇居、浅草、東京タワーの定番コースは、バスを東京駅に並べても1人も乗らずに帰ってくる状態だった。首都圏の利用客対象の郊外のツアーもほとんど成立しなかった」と振り返る。

 19~22日には4連休が控える。「19日には解除してもらいたい」と担当者。「コースを増やしているし、問い合わせも多い」と期待を込める。

 日本最古の遊園地「浅草花やしき」は、「東京以外のファンの方にもご来園を検討していただけたらうれしい。お客さまと健康と安全を最優先に努めながら、ご来園をお待ちしている」(広報)とコメントした。

 浅草観光連盟の担当者は、「浅草は短時間で埼玉に入り、上野から栃木や群馬にもすぐ行けるので、買い物をしたければ『Go To』に関係なく、おいでになる人はいる。観光を含めて来る人は一時より増えている」と語る一方、「影響を受けるのは宿泊業だ」と明かす。

 都内の宿泊施設は外国人観光客(インバウンド)や県外利用客の減少で苦しんでいる。

 新宿区内のホテルは、歌舞伎町など「夜の街」でクラスター(感染者集団)が発生したことが響いた。「最近は人通りも復活しているが、宿泊は都内の方ばかり。県外から来てもらえればエリアが盛り上がってくると思う」と関係者は語る。

 中央区内のホテル関係者からは「どれほどリカバリーできるか楽観視していないが、少しでも上積みされればと、わらにもすがる思い」との声も聞かれた。

 「昨年に比べ、宿泊客が10%以下のところもある」と話すのは東京都ホテル旅館生活衛生同業組合の担当者。「Go To」の東京追加も「地方の観光旅館などは東京の人が来るので歓迎だと思うが、地方から東京に泊まりに来ることが嫌われる雰囲気が変わるのか分からない」と冷静だ。

 旅行ジャーナリストの大川原明氏は、「東京の宿泊料金が割引となっても、危ないという印象を持つ人は多く、地方の人は、東京に行くと噂になってしまう怖さもある。政府には安心感を与える説明も求められるのではないか」と語った。

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