「手術不可」の壁突破! 「ステージIV」の膵臓がんから生還

 【橋本医師が挑む! あきらめない膵臓がん治療】

 難治がんの筆頭とされる膵臓(すいぞう)がん治療で近年、生死の壁を突破する大いなる「進歩」がみられている。膵臓がんをあきらめない医師と患者のストーリーを5回にわたって紹介してゆく。

 2015年、首都圏に住む40代の長谷川香さん=仮名=に突然、目や肌が黄色くなる黄疸(おうだん)の症状が現れた。近所のクリニックに駆け込み、CT(コンピューター断層撮影)検査を受けると、医師は顔色をこわばらせ、「すぐにがんセンターに行った方がいい」と言った。

 紹介されたのは、国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)。わらをもつかむ思いでその門をたたくが、検査の結果はステージIVの膵臓がん、肝臓に遠隔転移が認められた。長谷川さんは「なぜ、私が膵臓がんに?」と悲嘆にくれた。

 長谷川さんにはフィアンセがいた。がんのことを告白すれば、結婚が消えるかもしれない-。葛藤の末、伝えることにした。彼は「一緒に闘おう」と言ってくれた。

 同病院では肝胆膵がんのスペシャリスト、橋本裕輔医師が迎えてくれた。

 「残念ですが、手術の適応はないです。膵臓だけでなく、肝臓にも効果が出るように抗がん剤治療を行いましょう」

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