知識偏重に警鐘 AI時代到来も予期 外山滋比古氏死去

 96歳で亡くなったお茶の水女子大名誉教授の外山滋比古さんは、英文学者でありながら、独自の視点で日本語論や教育論を手掛けるユニークな存在だった。とりわけ、自分で考えることの重要性を強調する書籍を数多く刊行。AI(人工知能)時代の到来を予言し、知識偏重の風潮にも警鐘を鳴らしていた。

 自らを「戦時中に敵国の英語を学んだ変わり者」と呼んだ外山さんは、学生時代に教師からドイツ語を学ぶよう勧められたが、日本語とは別の魅力があるように感じ、英語研究に没頭。一方で、英文学者の立場から日本語の成り立ちなどに関する論考や教育論を精力的に執筆した。

 「2、3年勉強しても語学力はアメリカ人に近づけない。10年現地にいればモノになるかもしれんが、その間に日本人であることを忘れてしまう。留学せず、欧米人が考えないことをやろうとしたわけです」

 外山さんは平成28年、本紙の取材に、独自性を何よりも重視する自らのスタンスをこう強調していた。

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