「Go To」22日開始、埼玉・秩父に期待と懸念交錯

 政府の観光支援事業「Go To トラベル」が22日に始まる。埼玉県を代表する観光地の秩父市では、新型コロナウイルスの感染拡大で売り上げが落ち込んだ観光事業者がキャンペーンに期待を寄せる一方、住民からは観光客によるウイルスの持ち込みを心配する声も上がった。

 秩父旅館業協同組合の副理事長で、市内の旅館「谷津川館」を経営する千島和信さん(71)は「キャンペーンは観光需要の喚起に一定の効果があるのではないか」と予測する。千島さんによると、組合に加盟する事業者の大半がコロナ禍で売り上げを大きく落としており、「Go To」の開始を待ち望む声は多く聞かれたという。

 一方で、観光客の増加が感染拡大を引き起こしかねないと懸念する声も根強い。主婦(63)は「無症状の観光客が訪れて、ウイルスをばらまく可能性もある。この時期のキャンペーンは理解できない」と苦言を呈した。

 同市の久喜邦康市長は「Go To」の開始を控え、20日付で市内全ての飲食店やホテルに市長名で感染対策の再徹底を要請する文書を出したといい、「現段階では積極的にウエルカムとはいえないが、市としてもコロナ対策を徹底した上で精いっぱいのおもてなしをしたい」と話す。

 大野元裕知事は21日の会見で、「観光に行くのであれば、近場の観光に限ってほしい」と呼びかける一方、「観光業は大きなダメージを受けている。県としても、安心して埼玉の観光を楽しんでもらえる環境を醸成したい」と話した。(竹之内秀介)

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