藤井新棋聖、年内3冠へ「探究」 現役最強破ってなお「まだまだ」/将棋

 史上最年少の17歳11カ月で将棋タイトルを獲得した藤井聡太新棋聖(17)が17日、快挙達成から一夜明けて大阪市福島区の関西将棋会館で会見した。王位戦七番勝負でも木村一基王位(47)に2連勝中で、竜王戦も挑戦権を争う本戦に進出。「探究」と揮毫(きごう)した色紙を披露し、「タイトルホルダーとしての立ち居振る舞いを勉強していければ」と、年内3冠へさらなる精進を誓った。

 最年少の17歳11カ月でタイトルを奪取した藤井新棋聖は、和服で臨んだ熱戦から一夜明け、ネクタイにスーツ姿で登場。「探究」と揮毫した色紙を手に、さらなる上を見据えた。

 「タイトルは獲得できたけど、将棋は難しいゲーム。この立場になってもまだまだ分からないことばかりだなと感じるので、これからも探究心を持って盤上に向かっていきたい」

 前日16日の棋聖戦第4局で「現役最強」とされる渡辺明二冠(36)=棋王・王将=を破り、3勝1敗でタイトル奪取。「まだ実感がないですけど、徐々に実感する場面が増えてくると思う。渡辺先生との五番勝負を戦えたことは、自分にとってのいい経験だった」と振り返った。

 屋敷伸之九段(48)が作った18歳6カ月の最年少記録を30年ぶりに更新しての初戴冠に「目指していたが、遠いものでもあった。棋士になってから成長できたことが今回の結果につながった」としみじみ。対局後、家族に電話で報告し、「母(の裕子さん)から『よかったね』と言っていただきました」と表情をほころばせた。午前0時に就寝し、普段通りの午前6時に起床したという。

 歴史的な大一番を終え、次は王位戦七番勝負。木村王位に2連勝中で、新棋聖として8月4、5日に神戸市内で行われる第3局に臨む。

 「ここまで木村王位の力強い指し手に苦しめられる場面も多かった。そのあたりを反省して、いい内容の将棋を指せるように頑張りたい」

 10代初のダブルタイトル実現は早ければ8月中。竜王戦でも豊島将之竜王(30)への挑戦権を争う決勝トーナメントに進出している。挑戦者決定三番勝負まで進めば、将棋界のレジェンドとも呼ばれる羽生善治九段(49)との夢対戦が実現する可能性も。3組ランキング戦決勝での師弟対決で破った杉本昌隆八段(51)からは「竜王戦も頑張ってほしい」と“3冠”指令も飛び出した。

 会見後は東京に移動し、18日に日本シリーズJTプロ公式戦に挑む。19日は18歳の誕生日で、17歳最後の対局。「これからタイトルホルダーとしての立ち居振る舞いだったりを勉強していければ」と次代を担うトップとしての自覚もにじむ。一つ目のタイトルは通過点。怪物の進化は止まらない。

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