コロナ専門の大阪・十三市民病院 27日から外来再開へ 赤字月3億円

 新型コロナウイルスの中等症患者の専門病院となった大阪市立十三市民病院(大阪市淀川区)が、今月27日から休止していた一般外来診療を約3カ月ぶりに再開させる。感染拡大の第2波を見据えてコロナ専用の病床90床は当面維持する。空き病床の増加により月3億円超の赤字が生じていたといい、コロナ専門病院をめぐる経営面の課題も浮き彫りとなっている。

 十三市民病院は感染再拡大に備えるため、5月からコロナ専門病院として稼働している。ただ、同月以降に受け入れた入院患者数は延べ約70人で、最も多い日で21人。9日現在の患者数は14人となっている。

 府市は、ワクチン開発や治療法が確立するまで病床数は維持する方針だが、経営への影響や、患者数が少なく医療スタッフに余裕がある現状を考慮。外来診療の再開に舵(かじ)を切った。

 実際、経営面の打撃は大きい。1日約500人が通院していた同病院の収入は月約4億円だったが、専門病院となってからは月2千万~3千万円に激減した。人件費などの支出はほぼ変わらないため、月3億円超の赤字が生じている状態だという。

 府はコロナ用の空き病床の補償を行うが、金額は限定的で、本来収入との差額は膨らむばかり。公立病院に対しては、資金ショートを防ぐために市から運営費交付金などが入るが、「コロナ治療はどうしても赤字になる。このまま長期化すれば市の財政にも影響する」(市担当者)との指摘が上がっていた。

 同病院は9日、外来再開に向け院内の消毒作業を実施。感染エリアと非感染エリアを分ける「ゾーニング」を行い、万全の態勢を取る。西口幸雄院長は「徹底した感染対策を行っているので、安心して通院してほしい」と話した。

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