藤井七段、最年少タイトルなるか ストレート負けなし渡辺三冠と棋聖戦第3局/将棋

 将棋の高校生棋士、藤井聡太七段(17)が渡辺明棋聖(36)=棋王・王将=に挑戦する第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負(産経新聞社主催)の第3局は、きょう9日午前9時から東京都千代田区の都市センターホテルで指される。2連勝の藤井七段は勝てば17歳11カ月での史上最年少タイトル獲得。一方、「現役最強」の渡辺棋聖はタイトル戦でのストレート負けがない。飯島栄治七段(40)は「中盤までの攻防が勝負を分ける」と激戦を予想した。

 カド番の渡辺棋聖は絶対落とせない。後手番の本局では得意の「雁木(がんぎ)」で藤井七段を迎え撃つと予想する。

 雁木とは、一説では空を飛ぶ雁の群れの形から名付けられた守備戦型。金銀を鎖でつないだようにジグザグに配置して囲いは広めにとる。玉の逃走経路を確保しつつ、相手の攻め駒を呼び込んで討ち取る。受け主体ながら反撃にも対応する。

 渡辺棋聖は、今年2月の叡王戦挑戦者決定戦三番勝負で豊島将之二冠に敗れたほかは、雁木ではここ2年ほぼ無敗。相手と切りあわずにらみ合う中盤戦から、隙を突いて攻め込むのが必勝法だ。

 先手番の藤井七段は1、2日の王位戦第1局で木村一基王位を破った「角換わり腰掛け銀」を選択するはず。6日に橋本崇載八段を破った順位戦でも、攻めのスピードと切れ味が増している。

 注目は中盤までの攻防。渡辺棋聖はじりじりと圧力をかけ主導権を握り、藤井七段に攻めさせる展開が理想。終盤までもつれても勝機はある。

 渡辺棋聖のタイトル戦キャリアは17年近い。番勝負を35回経験してストレート負けはない。2008年度の竜王戦七番勝負では、羽生善治名人(当時)の挑戦を3連敗からの4連勝で退けた。勝てば藤井七段の弱点が分かり、流れが変わる。

 藤井七段の読みが勝るか、渡辺棋聖の経験値が上回るか。後世に残る名局となる予感がする。

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