藤井七段、和服で圧勝「思ったより快適で、普段通りにできた」

 将棋のヒューリック杯棋聖戦(産経新聞社主催)五番勝負の第2局が28日、東京・将棋会館で指された。後手で挑戦者の高校生プロ、藤井聡太七段(17)が、渡辺明棋聖(36)=棋王・王将=に勝ち、2連勝で自身初のタイトル奪取に王手をかけた。

 藤井七段は7月9日の第3局(東京・都市センターホテル)に勝てば17歳11カ月でのタイトル獲得となり、1990年に18歳6カ月で棋聖を獲得した屋敷伸之九段(48)の最年少記録を大幅に更新する。

 先手有利とされる中、午前9時、渡辺棋聖の▲7六歩で幕開け。序盤の戦形は両者とも居飛車の「矢倉」。渡辺棋聖の攻勢が続いたが、藤井七段は昼食休憩前の42手目で反撃の△5四金。この一手で攻防が激しくなり、中盤の午後2時ごろ、両者はマスクを外して勝負に集中。終盤にかけて、藤井七段が前傾姿勢を深めてギアチェンジ。扇子を握りながら徐々にペースをつかみ、優勢で攻め込み、90手で渡辺棋聖が投了した。

 藤井七段は、師匠の杉本昌隆八段(51)に贈られた和服で臨んだ。濃紺の着物に黒の羽織を合わせ、袴は仙台平(せんだいひら)。色は母が息子に似合う濃紺を選んだという。タイトル戦の番勝負は、和服での対局が慣例とされる。8日の第1局は、挑戦権獲得から中3日と準備期間がなく、スーツ姿だった。この3週間で、和服で一日を過ごすなど練習をして臨んだ。

 ◆史上最年少タイトル獲得に王手をかけた藤井七段 「(42手目の△5四金など)序盤はやってみたかった作戦で積極的に動いていった。途中から難しい局面が続いた。(和服は)長時間の対局では初めてで、実際着てみると思ったより快適で、普段通りにできた。(タイトルに王手をかけ)次局も気負わずに臨みたい」

 ◆2連敗の渡辺棋聖 「(△5四金が)前例のない将棋だったので、互角の形を探したが…。普通に指していったら駄目になったので、少し悠長だったのかな。きょうでちょっと差がついてしまったので、もう少しいい将棋を指さないといけない」

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