現役清掃員が明かす多目的トイレのあまりに多目的な使われ方

 清掃は女性優位だ。男性は女子トイレの清掃はできないが、女性、とくに高齢の女性は問題ない。これにとやかく言う輩も多いが現実である。しかし多目的トイレに限れば男女兼用、原西さんも担当する。

 「一般トイレよりひどいですよ。一般トイレも大小はみ出してたり吐瀉物が飛び散ってたりしますけど、商業施設なんで駅のトイレほどじゃない。私は駅のトイレ清掃も経験ありますけど、あっちは汚物と格闘ですが、商業施設のトイレ、とくに多目的トイレは変な利用者との格闘です」

 格闘とは面白い言い方だ。実際そうなのだろう。日々、誰もが自分の排泄物を無自覚に垂れ流す。そんな見知らぬ人々が汚すあらゆるものを綺麗にする。絶対になくてはならない尊い仕事である。ましてここは新宿、日本有数の繁華街であり歌舞伎町を含めて一筋縄ではいかない者たちのるつぼでなわけで、迷惑をかける連中は枚挙にいとまがないだろう。具体的にはどのような利用者なのか。

 「食事してるのはよくいますね。長居されるんで困ります」

 いわゆる「便所飯」というやつか。大学で友だちが居なくていつも一人きりの学生がやっているのは聞いたことがあるが、新宿の多目的トイレではサラリーマン風が多いという。コンビニ弁当を持ち込んで食べているのは序の口で、いったいどうやって持ち込んだのかカップ焼きそばを食べたであろう四角い容器が落ちていたこともあったそうだ。いずれにせよ、どうしてトイレで食べるのか理解に苦しむ。

 「あと着替えが多いかな、脱いだ下着がそのまんまとか、だいたい汚れてるんですけどね」

 漏らしたのだろう。これは緊急事態、多目的トイレの利用としては問題ないかもしれない。ただし汚した下着は持ち帰るべきだ。大の大人が大を漏らしてしまったわけで、動転する気持ちもわかるが。血まみれの下着の場合は女性で、マナーの悪さに男女の区別はない。

 「ノートパソコン持ち込むビジネスマンもいますよ。最近来ないけど、同じ男が定期的にノパソ持ち込んでました」

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