京大病院がiPS心臓治療へ 学内委員会で承認 国内3例目

 人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った心臓の筋肉(心筋)や血管などの細胞をシート状に加工して重ね合わせ、重い心不全患者の心臓に移植する京都大病院の研究グループの臨床研究計画について、同大の審査委員会が実施を承認したことが15日、分かった。今後、厚生労働省に計画を提出して移植の実施を目指す。iPS細胞を使った心不全治療の計画は、大阪大と慶応大の研究グループに続いて国内3例目となる。

 臨床研究を計画しているのは、京大病院心臓血管外科の湊谷謙司教授らの研究グループ。4月に京大の特定認定再生医療等委員会によって承認された。

 心筋が薄くなって収縮力が落ち、心不全症状が起きる「拡張型心筋症」の患者が対象。京大発ベンチャーの「iHeart Japan(アイハート・ジャパン)」(京都市左京区)が、京大から提供を受けたiPS細胞を心筋や血管などの細胞に変え、シート状に加工。シート5枚の間にゼラチン粒子を挟んだ多層構造の組織を作製し、患者数人に移植して安全性や有効性を確認する。

 iPS細胞を使って心不全を治療する再生医療の研究をめぐっては、大阪大のグループが今年1月、シート状の心筋細胞を心臓に移植する手術を実施。5月には慶応大のグループが心筋細胞の塊を球状に加工し、心臓に移植する臨床研究の計画を厚労省に提出している。

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