コロナ病態iPSで研究 大阪府や京大、協定締結

 新型コロナウイルスの検査体制拡充や研究に共同で取り組もうと、大阪府と京都大iPS細胞研究所などが12日、協定を締結した。研究機関の支援を受けながら府内の検査件数を増やし、感染拡大の「第2波」を防ぐのが狙いで、病態の解明やワクチンの開発に向けた研究も共同で進める。

 同研究所所長の山中伸弥教授は大阪府庁での会見で「iPS細胞を使って病態を研究したい。大阪市立大の知見も生かし、ワクチン開発にも取り組みたい」と意欲を示した。

 協定を結んだのは、府と同研究所、京都大付属病院、大阪市立大大学院医学研究科の4機関。PCR検査の拡充と質の向上を図るため、同研究所が府に11台、大阪市立大に4台それぞれ検査機器を貸与する。

 府は検査能力を現在の1日あたり約1400件から3500件に引き上げることを目指しており、今回の貸与で、検査数を1日あたり600件増やせるとしている。1日あたりの府の検査数のうち、100件程度を行う大阪市立大も、貸与によって大幅に検査数が増える見通しだという。

 大阪市立大や京大病院では感染者の抗体の採取や解析が進められており、同研究所は人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いた研究や実験の知見を備える。

 この日は、山中教授のほか、吉村洋文知事、大阪市立大の河田則文医学研究科長が会見。山中教授は「感染症の専門家ではないが、iPS細胞や遺伝子治療の技術を用いて、第2波を最小限に食い止めることに貢献したい」とし、吉村知事は「現場と研究機関がそれぞれの強みを合わせることで相乗効果が生み出せる」と期待感を示した。

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