「感慨深い」 藤井聡太を支えてきた師匠、杉本昌隆八段 ヒューリック杯棋聖戦

 「タイトル戦で戦うことは棋士の目標ですが、私も私の師も果たせていません。藤井七段の挑戦は必然ですが、感慨深いです」

 8日、第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負に初めて臨んだ高校生棋士、藤井聡太七段(17)。最も早くまな弟子の類まれな才能に気付き、支えてきた師匠の杉本昌隆八段(51)がしみじみと語った。出会って10年余り。大舞台に立つ藤井七段の姿をまぶしそうに見つめた。

 「いつも通り、肩に力が入っておらず、伸び伸びと指していますね」。第1局を戦う藤井七段の様子を、東京・将棋会館の控室でテレビモニター越しに見つめ、杉本八段は少しほっとした様子で話した。

 藤井七段の大一番には、地元の愛知県から会場に来ることが多い。前日の7日夜、東京都内で藤井七段と合流し、新型コロナウイルス感染防止のためのマスクなどを手渡した。なごませるためか、かしこまった話はしなかった。

 出会ったのは平成21年、藤井七段が小学1年生の終わりごろ。研修会で中学生を相手に「この場面はここに歩を打たないと、こちらに勝ちがないから」と主張しているのを見かけ、大人びた言葉遣いと先を見る目にセンスを感じた。

 「この子はいつかタイトルをとるだろう」。その1年ほど後、藤井七段が鋭い手を連発するのを見て、「見えているものが違う」と感じ、藤井七段の指す将棋に魅了された。

 藤井七段は、小学4年生で杉本八段に弟子入り。プロ棋士養成機関「奨励会」に入ると、史上5人目の中学生棋士として、14歳2カ月の史上最年少でプロ入りした。

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