ヒューリック杯棋聖戦 見どころは 強すぎる高校生棋士が最強の“戦略家”に挑む

 「将棋界最強といえる“戦略家”に、強すぎる高校生棋士が挑戦する五番勝負。これまでにないほど注目度が高い」。8日始まった第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負の展望について、元「週刊将棋」編集長で大阪商業大学アミューズメント産業研究所の主任研究員、古作登さん(57)は話す。

 今期の棋聖戦で1次予選、2次予選を勝ち上がり、初めて決勝トーナメントに進出。ついに挑戦者決定戦を制した藤井聡太七段。

 古作さんは「相手の得意な手からあえて逃げずに受けて立って勝っている。しびれる戦いぶりです」と絶賛する。4日の挑戦者決定戦の永瀬拓矢二冠との対局でも、「中盤まで藤井七段が不利でした。しかし倒れないのが藤井七段の強さでしょう」と話す。

 また、直近の公式戦10局中、9局で勝っており、「トップ棋士らを相手に、この勝率は強すぎるし、勢いがある」と目を見張る。

 一方、渡辺明棋聖も波に乗っている。

 タイトル獲得25期で歴代5位の記録を持つ第一人者で、平成16年、20歳で初タイトルの竜王を獲得して以来、現在まで常にタイトルを持ち続けている。29年度は竜王を失冠し、勝率5割を切るスランプに陥った。しかし、戦型を変えたことで30年度に復活し勝率8割を超えた。

 古作さんは渡辺棋聖について「勝つ確率を高めるためにゲームプランを組み立てるのがかなり巧み。合理的に考える戦略家です」。

 渡辺棋聖は昨年度、名人戦の予選にあたる順位戦の最上位クラスA級で全勝し、棋聖戦と同時並行で行われる名人戦七番勝負の挑戦者でもある。相手は渡辺棋聖と棋界の双璧をなす豊島将之二冠=竜王・名人=だ。「渡辺棋聖は多忙で、コンディションを調整しなくてはならない。対する藤井七段は調子が上向いています」と古作さん。対局の行方に目が離せない。

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