コロナ禍で「絵本読み聞かせ動画」が波紋 出版社が注意喚起、許可申請相次ぐ

 自宅で過ごす子供たちが楽しめる絵本の読み聞かせ動画が波紋を広げている。以前から著作権者の許可のない投稿が問題視されてきたが、新型コロナウイルス禍に伴う在宅育児の支援を目的とした投稿が増え、出版社がホームページで「無断公開は著作権法違反」と注意喚起する事態になっている。

 画面に表れた絵本の挿絵。女性の穏やかな声が物語を読みすすめていく。ページをめくる手が映り込むと、目の前で読み聞かせをしてもらっているような臨場感が生まれる。

 絵本の中身を見せながら、朗読する様子を撮影するなどした「読み聞かせ動画」。動画投稿サイト「ユーチューブ」には、著名人によるものから一般ユーザーが作成したものまで、数多く存在する。

 新型コロナの感染拡大防止に向けた外出自粛が求められるようになって以降、自宅で過ごす子供たちのために、読み聞かせ動画を投稿する動きが広がっている。

 ただ、著作権への理解がないまま、出版社や作家の許可なく投稿された動画も急増。出版各社はこうした投稿が著作権法上の「公衆送信権侵害」にあたることから、4月以降、ホームページを通じて著作権に関する啓発を行っている。

 人気絵本「だるまさん」シリーズなどがあるブロンズ新社は同月11日、ホームページのブログに「大切なお願い」と題し、「絵本が好き」「この絵本を皆さんに知ってもらって共有したい」と良かれと思って絵本一冊の読み聞かせ動画を公開するケースについて、「収益のあるなしにかかわらず、絵本作家の著作権を侵害していることはご存じでしょうか」と著作権法の内容を説明する漫画を掲載した。広告収入を得ている場合は、刑事告訴や損害賠償を受ける可能性についても言及した。

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